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2023年12月12日
SBI R3 Japan株式会社
大和証券株式会社
Progmat, Inc.

ブロックチェーンを活用した社債プレマーケティングシステム“Biancha”と “Progmat”の連携について

 SBI R3 Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 藤本守、以下「SBI R3 Japan」)、大和証券株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 中田誠司、以下「大和証券」)及びProgmat, Inc.(本社:東京都千代田区、代表取締役 齊藤達哉、以下「Progmat」)は、大和証券とSBI R3 Japanで開発した社債プレマーケティングシステム“Biancha”(ビアンカ)と、デジタルアセット全般の発行・管理基盤である“Progmat”(プログマ)を連携させ、社債発行の効率化について共同して検証を進めることについて、合意しました。

1. 本提携の背景・目的
 日本国内では年間20兆円超の公募債が発行されており、その大半は、証券保管振替制度に基づく「振替債」です。「振替債」では証券保管振替機構を中心に、証券会社、受託金融機関等の連携により、債券の発行決議から償還までのライフサイクルが管理されています。
 しかしながら、そのライフサイクルのすべてが効率的に自動化されているわけではなく、近年では、ブロックチェーン技術を活用した新たなライフサイクルの管理方法を模索する動きが世界的に加速しています。
 こうした中で、大和証券及びSBI R3 Japanでは、社債発行プロセスの中でも特に作業が煩雑であるプレマーケティングに着目し、社債プレマーケティングシステム“Biancha”をブロックチェーンプラットフォームであるCorda [1]において共同開発しました。

 また、デジタル証券(Security Token、ST)化ファンド等の運用/発行残高は1,450億円を突破する見込み[2]ですが、その大宗は不動産を対象とした「不動産デジタル証券」です。
 Progmatでは、ブロックチェーン技術を活用し、発行体・債券保有者・財務代理人・原簿管理者など関係者が共通基盤で情報を共有し管理できる「デジタル債」の普及を目的に、「振替債」における受託金融機関向けシステムとしてシェア 95%を誇る“B-Apps Online”のデジタル債管理向け機能である“DBM(仮)”と“Progmat”の連携を前提に、“業界横断的な標準”とすべき最適な商品モデルや業務プロセスの策定と、“標準化インフラ”の構築を行うことを発表[3]しています。


 “Biancha”は、「振替債」の発行プロセスの効率化を念頭に開発が進められていましたが、「デジタル債」の“標準化インフラ”構築を進めるProgmatにおいても、デジタル証券/デジタル債用のブロックチェーンプラットフォームはCordaを利用しており、相互運用性が期待できることから、今般、SBI R3 Japan、大和証券及びProgmatは、“Biancha”と “Progmat”を連携させ、債券のライフサイクルの効率化について検証することを決定しました。

2. 社債プレマーケティングシステム“Biancha”について
 日本国内では公募債の発行条件を適切に決定するために、そのほとんどの案件において、引受証券会社が機関投資家の投資意向を確認する「プレマーケティング」を行っています。「プレマーケティング」においては、投資家が各証券会社の営業担当者に対し投資意向を伝え、当該情報を証券会社間で集約することで、投資家全体の投資意向を調査しています。

 しかしながら、こうした「プレマーケティング」のプロセスにおいては、各社に重複業務が発生している他、ヒアリングは電話やメール、チャットで行われ、情報集約もエクセルにより行われていることから、業界全体で大きな業務負担が発生しています。
 そこで、大和証券及びSBI R3 Japanは、投資家が直接的にブロックチェーンに投資意向を入力し、それを集計するシステム“Biancha”を共同開発しました。
 また、ブロックチェーンプラットフォームとしてCordaを利用することで、真正性を担保したまま情報を集約できるだけでなく、参照が認められた会社間でのみデータが共有されることを可能としました。

3. 今後の予定
 現時点で、“Biancha”は、プレマーケティングプロセスの効率化を目的とするシステムですが、プレマーケティングの先に行われる、条件決定及びアロケーションの決定が可能なシステムへと拡張を予定しています。
 アロケーションの決定後、発行・払込プロセスにおいて “Progmat”及び“Progmat Coin”を活用することで、債券のライフサイクル全体の効率化を目指すべく、協同して検討を進めていきます。

以上

[1] Cordaは企業間取引での利用に特化したブロックチェーンプラットフォームであり、エンドユーザーである金融機関が主導し開発されたため、金融における業務要件を満たすものとして設計されています。特にプライバシーの面で優位性を持っており、データを全ノードで共有することはせず、必要なノード間でのみ共有するため、第三者にデータの内容を知られることがありません。複数の中央銀行デジタル通貨(CBDC)やデジタル証券で採用された実績を有しており、日本においては、SBI R3 JapanがCordaライセンスならびに運用支援、それらに先立つ導入支援を提供しております。
[2] 2023年12月12日時点で有価証券届出書提出済みの案件のうち償還前のものを抽出し、運用/発行予定額を集計したもの(Progmat調べ)
[3] 2023年8月10日「デジタル社債向け“標準化インフラ”構築および市場活性化に向けた、MUFGとNTTデータの提携について」(https://www.tr.mufg.jp/ippan/release/pdf_mutb/230810_1.pdf

<別紙>
◆“Biancha”の画面イメージ

◆「Progmat(プログマ)」について
 Webサイトおよび解説記事を公開しておりますので、以下URLからご覧ください。
 Webサイト:<https://progmat.co.jp/>
 解説記事:<https://note.com/tatsu_s123/n/n03a291fa52ab>